そもそも社労士試験とは?
社会保険労務士とは?
社労士試験は、正式名称を「社会保険労務士試験」といい、その名の通り、社会保険労務士として仕事をするための資格を得るための試験です。
社会保険労務士は、労働・社会保険の問題の専門家として、次のような業務を行う仕事です。
- 書類等の作成代行
- 書類等の提出代行
- 個別労働関係紛争の解決手続(調停、あっせん等)の代理
- 労務管理や労働保険・社会保険に関する相談等
実務経験が必要
もっとも、社会保険労務士になるには、社労士試験に合格するだけでは足りません。
試験前後を問わず2年以上の実務経験を積むか、試験に合格したうえで、所定の講習を受ける必要があるとされています。
これらを経て登録をして、初めて社会保険労務士として名乗ることができるようになります。
どんな内容の試験?
そんな社労士試験では、次の8つの領域に関する問題が、選択式と択一式の二つの問題形式で出題されます。
- 労働基準法及び労働安全衛生法
- 労働者災害補償保険法
- 雇用保険法
- 労務管理その他の労働に関する一般常識
- 社会保険に関する一般常識
- 健康保険法
- 厚生年金保険法
- 国民年金法
多いと感じるかもしれませんが、お互いに関係しあう法領域なので、全く別の勉強を8個しなければならないというわけではありません。
択一式は、いわゆる選択肢問題ですが、選択式は、1問あたり,5つの空欄について20個の選択肢の語句・数値から解答するという独特の出題形式です。
いずれも足切りがあり、択一式では各科目で40%、選択式では各科目で60%の正答をする必要があります。
この足切りが、多くの受験生を苦しめているといわれています。
どう勉強を進めるべきか?
まずは全体像を知る
どんな試験でも、試験を受けるうえで最初にすべきことは、全体像の把握です。
社労士試験では幸い、非常に薄い、ライトな記載の入門書が数多くあります。
こちらの「岡根式 社労士試験はじめて講義」は、非常にライトな記載で、新書のようにサクサクと読め、社労士試験の全体像を把握することができます。
条文+判例+事例
これらの入門書を読めばわかりますが、社労士試験は、条文+判例+事例に関する問題が大半です。
簿記試験などと異なり、計算問題などは存在しないため、計算問題に対応するための対策は不要で、とにかくしっかりと理解して知識をつけることが重要です。
こういった試験では、最も効率的な勉強法は、全体像を把握した後、とにかく条文や判例を読みまくるという勉強法が効果的です。
非常に苦しいですが、具体的な適用事例を想像しながら何度か周回したうえで過去問を解くと、自分でもびっくりするくらい正答することができます。
法学部の学生や司法試験受験生が使う、「判例六法」は、ほかの条文の記載もありやや無駄に感じる部分があるかもしれませんが、条文と関連判例がまとまっているので、素読におススメです。
※試験範囲のすべての条文が記載されているわけではないので、注意が必要です
出題の癖と取りこぼしの把握
これらの作業をしたうえで、初めてテキストを読み、取りこぼしをなくすようにするという知識のつけ方が、一番効率的です。
試験によって異なる出題の癖をベースに記載されたテキストを読むことで、条文素読によって得た知識をより試験向きの実践的なものへと昇華させることができます。
さいごに
ちなみに、このような勉強法は、同じく法令に関する知識を問われる司法書士や行政書士の試験でも非常に有効です。
様々な法領域の知識を身に着け資格を取って、より良い人生を切り開いていきましょう!
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