【簿記1級合格への道】まずは難易度を知る!

簿記試験
  • この記事では、簿記1級試験を受けるためにまず最初に知るべきことをまとめています
  • 実際に筆者が受けようとしたときに調べたことをベースにしているので、実体験をベースに知識を得ることができます
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簿記1級とは何か?

簿記の最高難度

一般に簿記1級といえば、日本商工会議所が実施している日商簿記1級を指します。

そして、日本商工会議所によれば、日商簿記1級のレベルは、次の通り定義されており、一般に簿記の最高峰などといわれています。

極めて高度な商業簿記・会計学・工業簿記・原価計算を修得し、会計基準や会社法、財務諸表等規則などの企業会計に関する法規を踏まえて、経営管理や経営分析を行うために求められるレベル。
合格すると税理士試験の受験資格が得られる。公認会計士、税理士などの国家資格への登竜門。

https://www.kentei.ne.jp/bookkeeping/class1

日商簿記各級のレベルと勉強時間

日本商工会議所では、簿記試験として初級・3級・2級・1級と、4種類の試験が用意されています(原価計算初級を含めると5種類)。
それぞれのレベルと一般に必要とされる勉強時間を整理すると、次の表の通りと言われています。

日商簿記1級・極めて高度な商業簿記・会計学・工業簿記・原価計算
・会計基準や会社法、財務諸表等規則などの法規も理解
 500時間~700時間 
日商簿記2級・高度な商業簿記・工業簿記・原価計算
・財務諸表の数字から経営内容が把握できる
 250時間~350時間 
日商簿記3級・「必須の基本知識」
・基本的な商業簿記
・経理関連書類の適切な処置が可能
100時間程度
日商簿記初級・日常業務をこなすための基礎知識
・簿記の基本用語や複式簿記の仕組みを理解

1級は毎年6月・11月の2回実施されてますが、1年間かけて、1日2時間程度勉強するというのが、一般的なスケジュールと言われています。

以上が簿記1級試験の概要です。

そもそも簿記とは何なのか

ただ、試験の前に、そもそも「簿記」って何だ?ということも考えておく必要があります。

仕事をする中で伝票を見たり試算表を作ったりという方もいらっしゃると思いますが、

  • そもそも簿記1級を持っている人が、どんな仕事をすることが世の中的に期待されているか
  • それをこなす為にどんなことを知っている必要があるか

がわからなければ、勉強を始めてもどこかでつまずいてしまいます。

ズバリ簿記とは、「会計」という観点から、企業活動を分析するための技術です。

実際、日本商工会議所のホームページを見てみると、次のように記載されています。

簿記は、企業規模の大小や業種、業態を問わずに、日々の経営活動を記録・計算・整理して、経営成績と財政状態を明らかにする技能です。

https://www.kentei.ne.jp/bookkeeping/about

簿記の試験における回答が間違っている場合、それは一般的に企業活動に対する分析ができていないということを示しているということになります。
究極的に言えば、簿記を勉強するうえでは、「この企業活動は、株価にどのように反映させるべきか」といった観点でものを考える必要があるということです。

類似の取引や類似の用語でも扱いが違う場合は、投資家から見たときに違う見え方がなされるべきです。
逆に、一見似ていない取引でも、扱いが同じ場合は、投資家からは同じように見えているということになります。

ちなみに、「技能」とあるので、自然科学の学習などとは大きく異なります。
自然科学の場合、「世の中こうなっている」という事実から知識を問うものも多いと思いますが、「技能」とある以上、発生しえない取引に関しては問われることはないということになります。
ということは、躓いたときには、実社会での取引を知るところに立ち返ればよいということになります。

  • 日商簿記1級は簿記の最高峰の資格
  • とはいえ1日に2時間程度すれば受かる可能性もある
  • 簿記は、企業活動に対する分析を行うことを目的としている
  • あくまで簿記は技能なので、世の中で必要とされるものだけ答えることを目的としている

簿記1級を取って何をするのか

まずは自慢したい

不純ですが、最大の目的は「自慢したい!」ということにつきます。

「最高峰」とされる簿記1級を取って、どうするのかということも考えておく必要があります。合格後のイメージがないと、モチベーションも今一つ上がってきません。

1年ほどの独学で仮に簿記1級に合格できれば、一般的にはすごいといわれています。
たとえどんなに不純でも、前向きに望むことができればそれで充分です。

税理士を目指してみたい

次に、日商簿記1級を持っていると、税理士を受けられるようになります。

学識による受験資格の場合、証明書の取得などに手間取る可能性もありますし、簿記1級の試験範囲と税理士試験の試験範囲はかなりの部分で重複があるので、そういう意味でも、通過点として取得しておくことにメリットはあります。

税理士や公認会計士の仕事は、今後人工知能の発達によってなくなるだろう、などとも言われていますが、法律上これらの職業が必要とされている場合も多いですし、法改正して本当に不要になるまでにはまだまだ時間がかかりそうなので、転職にも有利になります。

知識を役立てたい

企業の経営状態を正確に把握することができるという点も、大きいです。
要は、投資に役立てて大儲けしたい、といったところです。

将来的にFIREしてキャンピングカーで全国を回ったり、あるいは海外に移住して悠々自適な生活を送ったり、そんなことを夢見る人達にとって、資産形成は非常に大きなポイントです。そのためにも、しっかりとした知識を身に着けて、正しい投資術を身に着けるために、勉強していきたいというのも、動機の一つになりえます。

さいごに

まずは試験の概要を知り、モチベーションを上げるための目標を設定することが重要です。
千里の道も一歩からと言いますが、一歩ずつ着実に歩を進めていくことで、確実に合格へ近づくことができます。
まず分厚い参考書を買ってすぐに挫折するのではなく、できるところから始めていくことが重要です。

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