【簿記1級合格への道】学習計画を立てる

簿記試験

試験合格のためには、教科書を読んでインプットすることも重要ですが、何より重要なのは、計画を立てることです。

いつインプットして、どのようにアウトプットするか、というイメージがついていないと、実際の試験本番でも適切なアウトプットができません。

この記事では、実際の経験をベースに、学習計画の立て方をまとめています。

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過去問をベースに考える

全体像を把握しながら学習するべき

何より、学習計画を立てる上で、重要なのは過去問です。
過去問によって、試験の全体像をつかみ、それをベースにして学習計画を立てていくことが重要です。

学習計画については、色々と立て方があり、例えば次のようなものが一般的に考えられます。

  • 出題範囲をいくつかの単元に分けて、単元ごとに学習していくという方
  • 基礎から応用に向けて、学習難易度を挙げていく方式
  • 学校教育のように、これらを複合的に取り入れ、学年が上がるごとに学習難易度をあげながら、一年のうちに単元ごとに学習していくというやり方

ただ、「試験に合格する」という部分だけを切り取って考えれば、これらの学習方法は非常に非効率です。

確かに基礎力がついていなければ応用問題は解けませんが、基礎が完璧に身についた段階を経ないと応用問題を見ることすらないというのでは、学習スピードがあまり出ず、また、基礎をやっている間はモチベーションが上がってきません。
また、単元ごとに学習していくと、初めの方にやったことを忘れてしまう可能性もあります。

さらに加えて、簿記の最終的な目標は、企業の経営状態を把握し、損益計算書や貸借対照表を作ることにあります。

一つ一つの知識や技術は、その目標に向けて有機的に結びついているため、全体像を把握しながら学習する方が、効率性が高いと考えられます。

簿記に関する全ての学習は、全て企業の経営状態の把握という共通した目的のためである

過去問を読める・理解できる・解ける

そこで役に立つのが、過去問です。

最終的な目標は、試験本番の日に過去問が解ける状態になることです。

つまり、試験本番の日に迎えるということから逆算して、過去問をベースに学習計画を立てていくことで、効率的な学習計画が立てられるというわけです。
加えて、きちんと計画を立てておくことで、常に試験本番をイメージしながら進めることができるようになり、全体像を把握しながら学習を進めることができます。

とはいえ、過去問を全く学習しない状態で読んでも、単語の意味などが分からず、何を学習するべきかいまいちわからないという事態に陥ってしまいます。

そこで、まずは過去問を読める状態にする必要があります。
幸い、日商簿記1級の過去問は、試験当日に公表されるので、いつでも最新の過去問を見ることができます。

【第159回簿記検定試験】1級の問題を公開しました | 商工会議所の検定試験
2021年11月21日各位  日本商工会議所本日実施いたしました第159回日商簿記検定試験1級の問題を公開いたします。(2級・3級につきましては、掲載いたしません。)○…

過去問が読めるようになった上で、次に何を問われているかが理解できるようになれば、後はその解き方を一つ一つ潰していけば、合格につながると考えられます。

このような、過去問を、読むことができる・理解することができる・解けるという3ステップをベースに、学習計画を立てていくと、軸がぶれず、効率的に学習を進めることができます。

学習計画の指標となる3ステップ

  1. 過去問を読める:使われている単語などが理解できる
  2. 過去問を理解することができる:何を問われているかが理解できる
  3. 過去問を解ける:解法がわかり、答えを導き出すことができる

具体的な学習計画を立てていく

3ステップのタイミングと直前試験のタイミング

以上を踏まえて、まず第一に考えるべきは、これらの3ステップをどのタイミングで持ってくるか、ということです。これによって、学習計画の大枠が決まっていきます。

そこに関しては、目標としている11月の試験の直前に、6月に試験があることを考慮し、少なくともそこまでにはステップ2まで進んでおく必要があるという仮定をベースに考えてみたいと思います。
仮に年明けから始めた場合、教科書の分厚さなど試験範囲の広さを考慮すれば、6月の時点でステップ2、得意な分野においてはステップ3まで差し掛かった状態にすることは十分できると思います。

あとは苦手な部分や難しい問題の解法を身に着け、答えを導き出せるようにするだけなので、合格も見えてくる、というわけです。

学習計画の概要
  • ?月
    ステップ1

    試験範囲に関して、単語などが頭に入っていて過去問を読める状態

  • 6月
    ステップ2

    試験問題を読んで、問われている内容が理解できる

  • 直前
    ステップ3

    試験問題を読んで、解法がわかり答えを導き出せる

  • 11月
    試験本番

教科書が6冊だということとモチベーション

あとはそこからさらに細分化して、ステップ1をどこに持ってくるかということですが、前回選択した教科書が6冊あることから、わかりやすく1か月で2冊として、4月の頭の時点にこれを持ってくるのが良いと思います。
この辺りは特に根拠はなく、自分のモチベーションなどと相談しながら決定するとよいと思います。

ちなみに、「1か月に2冊」といったきりの良い計画を立てると、非常にわかりやすいですし、自分がいま当初の予定より遅れているのか進んでいるのかもわかりやすくモチベーションを保ちやすいと思います。

さいごに

最後に作った学習計画をまとめると、次のようになります。

学習計画の概要
  • 1月
    ステップ0
    • 1月中
      教科書2冊目まで完了
    • 2月中
      教科書4冊目まで完了
    • 3月中
      教科書すべて完了
  • 4月
    ステップ1

    試験範囲に関して、単語などが頭に入っていて過去問を読める状態
    →ここから問題演習などのアウトプットを増やして定着を促す

  • 6月
    ステップ2

    試験問題を読んで、問われている内容が理解できる
    →6月の問題を解いてみて、改めて自分のレベルを確認

  • 直前
    ステップ3

    試験問題を読んで、解法がわかり答えを導き出せる

  • 11月
    試験本番

的確な学習計画を立てることで、勉強のモチベーションを高く維持することができる

的確な学習計画を立てるためには、合格するために必要な試験本番の状態から逆算して、期間ごとに区切って立てていくとよい

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