納付書と納入告知書
納付書は広く使われる申告時書類
納付書とは、確定申告や年末調整など、税金を納付する際に用いる書類を広く指す用語です。
特に徴収法に限らず、納付者が申告した内容に従って納付をする場合に用いられる書面です。
もちろん、そこに記載される金額は法令に従った正しい金額であることが求められますが、納付者が自らの申告に基づくものなので、間違っていることもあります。
納入告知書は「払いなさい」という命令文
これに対して、納付告知書は、基本的には政府や行政機関によって発行されるもので、「払いなさい」という命令を含む文書です。
一般的な定義としては、租税以外の歳入を徴収する際に、債務者に対して歳入徴収官の発する納入命令書などと表現されます。
基本的には政府が法令に従って記載した正しい金額が記載されるのが原則となっています。
主体が異なる
このように、納付書は納付者が自ら作成するもの、納入告知書は政府によって作成された命令文、という違いがあります。
主体が異なるという形で覚えておくと、比較的スムーズです。
徴収法における使い分け
納入告知書の方を覚えておくのがスムーズ
このような納付書と納入告知書ですが、納入告知書について覚えておき、それ以外は納付書と覚えておくのがスムーズです。
- 有期事業に係るメリット制の差額の徴収
- 認定決定に係る確定保険料と追徴金
- 認定決定に係る印紙保険料と追徴金
- 特例納付保険料
いずれも、徴収金額は政府の側が決めるもので、通常の保険料の納付の場合のように、納付者が自ら金額を記載するような類いのものは含まれていません。
概算保険料だけは注意!
一点、概算保険料だけは注意が必要です。
概算保険料の申告書を提出しない場合や、概算保険料申告書の記載に誤りがあるケースは、認定決定といって、政府が正しい金額を算定して不足額や決定額を通知します。
通知された場合、15日以内に納付をしなければなりませんが、このときの納付は納付書を用います。
これはあくまで、「この金額で納付の申告をして納付をしなさい」という命令であり、「保険料が確定したのでこの金額を払いなさい」という趣旨ではないからです。
なお、見込額増加に伴う増加概算保険料に関しては、認定決定が行われないので、その点も注意が必要です。
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