【趣味のお話】コーヒー:レーズンから酵母をおこす

こんにちは。ヒトツメです。
今日は、コーヒーにあう食べ物の話の延長で、レーズンからパン酵母をおこす話について、投稿していきたいと思います。もはやコーヒーとは直接関係ありませんが、個人的には、コーヒーと食パンは切っても切れない関係だと思っているので、美味しいコーヒーを飲むための、美味しい食パンを作るためのお話ということで、話していきたいと思います。

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自家製酵母は何がいいのか

一般に、パンを作る際には、インスタントドライイーストと呼ばれるものを使うことが多いです。
僕は昔から、プロの人たちも使っているといわれている、サフのインスタントドライイーストを使うことが多く、ピザや菓子パンを作る際は、インスタントドライイーストを使うことが多いのですが、食パンを作るときには、自家製酵母を使うことが多いです。

というのも、自家製酵母の方が、発酵がゆっくり進むため、小麦本来の旨味がでやすいといわれているからです。ピザや菓子パンのように、具材の味が強い場合は、インスタントドライイーストの方が管理が楽で便利ですが、食パンのように、小麦の旨味を出したい場合は、自家製酵母を使うようにしています。
また、自家製酵母の方が焼いた後の劣化がしにくいといわれています。数日間に分けて食べる可能性が高い食パンでは、やはりその面でも自家製酵母の方が向いているように思います。

レーズンエキスのおこし方

用意するものと基本的な工程

では、さっそく、レーズンを使った自家製酵母、「レーズンエキス」のおこし方についてですが、用意するものは少なく、作業自体も特に難しいことは何もありません。

  • 400cc程度入るキレイな(煮沸消毒した)瓶
  • オイルコーティングされていないレーズン 60g
  • キレイな水 200cc
  • はちみつ 大匙1

初日は、レーズン・水・はちみつを瓶の中に入れ、しっかりとかき混ぜるというだけです。あとは半日おきに瓶の天地を数回返して混ぜ、都度瓶のふたを開けて酸素を取り込んであげるだけで、1週間程度で自家製酵母ができます。
注意すべき点は温度で、特に初日の最初数時間は25度前後になるようにする必要があります。その後、多少温度が前後しても問題ありませんが、おおむね15度から30度くらいの間で管理ができれば、特に問題はありません。

そういう意味では、春と秋意外では、温度管理が難しく、あまり作るのに向いていません。
夏は暑すぎますし、冬だと寒すぎてなかなか酵母が起きてきてくれません。

初日:材料をすべて瓶に入れてかき混ぜた状態。はちみつの香りがして、レーズンはまだ沈んだ状態

2日目から5日目

もう一つ大事なことは、定期的に匂いを嗅ぐということです。
はじめははちみつの香りが強く、徐々に黒糖のような香りになっていきます。

2日目から3日目:レーズンが膨らんでいき、徐々に黒糖のような香りがたってくる

この時、カビっぽいにおいがすればその時点で失敗の可能性が高いので、残念ながら初めからやり直しになってしまいます。
黒糖の香りが、吟醸香、つまりお酒のような、ビールのような香りになってくると、完成が近いです。

4日目から5日目:レーズンが浮いてきて、徐々にお酒のような香りが出てくる

温度にもよりますが、お酒の香りがしてくるようになってくると、瓶のふたを開けて酸素を取り込んだタイミングで、かなりの泡が立ってきます。この時点で発酵はそれなりに進んでいるので、ここで完成だと思ってしまいがちですが、この状態からパンを作ろうとすると、まだ発酵力が弱く、十分に膨らみません。
もう少しの辛抱なので、根気強く半日おきに天地を返し、蓋を開けて酸素を取り込むという作業を続ける必要があります。

1週間程度で完成

温度にもよりますが、そのまま合計で1週間ほどたてば、レーズンエキスは完成します。

7日目:レーズンの半分から3分の1程度が液体から頭を出し、泡も落ち着いてきている状態

完成の目安としては、レーズンがしっかり浮いてきていること、瓶の底にオリと呼ばれる細かな白濁が貯まってきていること、泡が落ち着いてきていること、ビールのような香りがしてきていること、といった特徴があげられます。
この状態で、一晩冷蔵庫で寝かせると、レーズンエキスの完成です。

個人的には、完成の状態の香りは、ウイスキー工場の蒸留過程の香りと非常に近いと思っています。アルコールとパンの香りに甘い香りが混ざったような香りで、少しクセがありますが、非常に好きな香りです。

実際にパンを作る

冷蔵庫で一晩寝かせたレーズンエキスは、おそらく150cc程度になります。そこから食パンを作っていきますが、手順としては、簡単に解説すると次の通りです。詳しい写真付きでの作り方は、次回以降投稿していきたいと思います。

  1. タッパーに空けて、50ccの水を足し、強力粉を200g混ぜ、6時間ほど発酵させる
  2. 200ccの水と200gの強力粉、5gの塩を混ぜて3~5時間ほど発酵させ、冷蔵庫で一晩寝かせる
  3. 発酵させたもの(元種)を560g、強力粉220g、砂糖20g、バター20gを混ぜ、一塊にこねたら6時間ほど発酵させる
  4. 発酵させた生地を半分ずつにして、麺棒で伸ばして空気を抜き、丸めて食パン用の型に入れる
  5. 4時間ほど発酵させ、型の75%くらいまで生地が膨らんだら、180度のオーブンで35分焼く

このやり方だと、元種が250g程度残るので、そこに徐々に水と小麦粉を足しながら、うまくいくとずっと使い続けることができます。
できれば春や秋に作ったレーズンエキスは、半年ほど元種として継ぎ足しながら残しておき、次にレーズンエキスをおこすのにちょうどいい気候になるまで、頑張りたいところです。
そのあたりも次回以降の投稿で解説していきたいと思います。

うまく作れるとこんな感じになります。
流行りの高級食パンのような、バターと砂糖たっぷりのリッチな食パンとはまた違う、小麦の味を感じる食パンになりますので、是非作ってみてほしいと思います。

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