【簿記1級合格への道】条文素読のススメ

簿記試験

こんにちは。ヒトツメです。
前回は再度学習計画を見直し、過去問演習を中心とした学習方法についてまとめていきましたが、今回は、それと同時並行でやっている、少し変わった勉強方法についてまとめていきたいと思います。

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会計法規集を読む

その方法とは、ズバリ、「条文素読」と呼ばれるものです。僕が司法試験の勉強をしているときに実施していたものなのですが、関係する法律などの条文を1条から順番に読んでいくという勉強法です。
つまり、書店などに行くと、会計法規集と呼ばれるものが売っていると思いますが、その中で、簿記1級試験と関係性が深いと考えられる会計基準などを、一から順番に読んでいくということになります。

この勉強法の最大の利点は、「体系的理解」と「知識習得」です。
条文を一から読むとなると、(会計基準の場合はかなりましですが)特殊な日本語で書かれているケースも多く、はっきり言って読んでいるだけで眠くなってしまいます。しかし、これらの力が身に付けば、一気に点数が上がることが想定されるので、是非試していただきたいと思います。

条文素読で得られるもの

体系的理解

では具体的に、どのようにこれらの力が身に付くのかについて、解説していきたいと思いますが、一つ目は、体系的理解です。

会計基準に限らず、法律などでは、より抽象度の高い一般的な要素が、より前半に記載される、パンデクテン方式と呼ばれる方式で記載されています。簿記1級などでは、しばしば「特殊な処理」として会計基準上は整理されているものが、商慣習の変化などによって、一般的に使われるようになることがあります。それを常識・基本と考えてしまうと、ほかの部分における間違った理解につながってしまうことがあります。
会計基準を一から読むことで、より一般的な理解を前提として知識を得ることが出来るため、「こういう経理処理をしなければならない」と定めた人たちの頭の中を垣間見ることが出来ます。これによって、今まで得た具体的な知識を、体系的に整理することが出来るようになります。

例えば、企業会計原則では、より一般的な原則は、第一の一般原則のところに記載されている

知識習得

もう一つは知識習得です。一般に条文素読は、短答式つまり〇×で答える形式の問題の点数をあげるのに役立つといわれています。実際、会計学の問題は、かなりの部分、会計基準から出題されます。過去問の解説を見ながら、どの会計基準をベースにして出されているかを確認し、実際にその会計基準を一から読んでおくと、過去問対策にもなると考えられます。

実際に問われるもの、重要なものとしては、次のような会計基準があげられます。

  • 企業会計原則・同注解
  • 外貨建取引等会計処理基準
  • 連結キャッシュ・フロー計算書等の作成基準
  • 税効果会計に係る会計基準
  • 固定資産の減損に係る会計基準
  • 自己株式及び準備金の額の減少等に関する会計基準
  • リース取引に関する会計基準
  • 企業結合に関する会計基準
  • 包括利益の表示に関する会計基準
  • 退職給付に関する会計基準

ほかにも重要性の高いものがありますので、実際に過去問演習をしながら、一つ一つ潰していくと良いと思います。

さいごに

以上、条文素読についてですが、やはり、眠くなりますし、非常に苦しい勉強法です。そこで、コツとしては、実際の仕分けや過去問の事例を想像しながら読むことを意識しながら読むことをお薦めします。ただただ文字を負うのではなく、内容を確認しながら、想像力を働かせて読むことで、脳にも刺激になり、知識として身に付きやすくなります。
ちょっと過去問を解くには重いな・しんどいな、というときに、教科書を再度開くのではなく、少し趣向を変えて条文素読を進めると、また違った発見があると思います。

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