DX(デジタル・トランスフォーメーション)とは何か?

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こんにちは。ヒトツメです。
茲許、もはや当たり前のようになってきたDX(デジタル・トランスフォーメーション)という言葉ですが、いまだにその正体が見えてこなくてよくわからないという方も多いと思います。

今日は、改めて、デジタル・トランスフォーメーションとは何かということについて、まとめてみたいと思います。

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デジタルとは?

デジタルは要素を分解して数字で表すこと

DXというものを考えていくうえで、そもそもデジタル(digital)とは何か?という話について考えなければいけません。
デジタルという言葉は、ラテン語に由来しており、もともとは指を意味する「digitus」からきています。数を数えるときに指を使っていたことから、「バラバラの数」を意味するようになり、そこからデジタルという言葉ら生まれたと考えられています。

この話だけ聞くと何のことかよくわかりませんが、デジタルとはもともと、連続的な量を段階的に区切って数字で表すことを意味するといわれており、アナログという単語の対義語として使われてきました。
少し今のデジタルの意味に近づけてこれを説明すると、日本語や英語などは、文字の種類も多く、そのすべてをそのままコンピューターで表現することは難しいため、これを分解していき、数字、さらには二進法(0と1)で表せるようにしたものを、デジタルと理解することが出来ると思います。
良く映画などで、黒い画面に0と1が大量に並んでいる画面を見ますが、人間が理解できる言語を、要素で分解し、このような表現にしたものを、「デジタル」と呼ぶと考えると、かなり本来の意味に近いものと思います。

要素を分解していった結果、0と1だけで表せるようにした状態のイメージ

デジタルは均質化するということ

このような理解から転じて、最近で使われるデジタルという言葉を翻訳するとすると、「均質化」という言葉が非常に近いと思います。
もともとの、英語や日本語を要素に分解するというのも、別な言語を同じような0と1の羅列にまでしていくわけですから、均質化と言えます。同じように、リモートワークやEC化も、場所という制限にとらわれることなく、家での仕事と職場の仕事を均質化したり、お店での買い物と家での買い物を均質化したりするものだ、と理解することが出来ます。

周囲の環境に左右されずに、家でも職場でも同じように仕事ができるようにすることは、均質化という意味で、デジタル化と理解することが出来る

デジタイゼーションとデジタライゼーション

さて、このようなデジタルの意味を踏まえて、デジタル・トランスフォーメーションについて考えるわけですが、類似の言葉に、デジタイゼーションと、デジタライゼーションという言葉があります。
これには、様々な定義が与えられており、違いが分かりにくくなっていますが、どの部分をデジタル化するのかという考えとリンクさせながら考えると、理解しやすいです。
ひと口にデジタルだ、均質化だ、と言っても、何を均質化するのかによって、これらの意味が変わるということです。

デジタル化には、大きく分けて、チャネルのデジタル化、内部処理のデジタル化、出力結果のデジタル化、という三つの考え方がありえます。
企業活動や業務、人間生活というのは、その多くが、何らかの原料などを入力し、それを内部処理し、出力する、という過程を踏みます。工場生産などは分かりやすいですが、料理も、つまるところ、材料を入力し、調理過程を経て、結果としての完成品が出力されます。

上記の、デジタイゼーション・デジタライゼーション・DXは、そのそれぞれに対するデジタル化だと考えられます。

まず、入力のデジタル化ですが、例えば今まで紙の請求書をもらっていたものをメールで受け取るようになったり、実開催で行っていた会議をWeb化したりというものです。これによって、場所的な制約や時間的な制約を受けることがなくなります。
経済産業省におけるデジタイゼーションの定義も、「アナログ・物理データのデジタルデータ化」とされています。

これに対して、内部処理をデジタル化することを、デジタライゼーションといいます。ほかの定義ではワークフロー全体のデジタル化などといわれますが、例えば入力されたデータを均質なデータにすることで、後続の処理を簡潔にしたり、一部の処理をRPA化することで、一人ひとりのスキルに依拠せずに業務を均質化・効率化することを指します。

最後に出力結果のデジタル化をDXといいます。入力や内部処理のデジタル化の結果として、外部に出力されるもの自体に変化が生まれることです。
例えば購入履歴などの集約による商品の効率的なレコメンデーションなどがこれにあたると考えられます。

さいごに

デジタル化と一口に言っても、その意味合いは様々で、「時代はDXだ!」と言ってWebツールなどを導入するだけでは決してうまくいきません。適切な手法を選択し、次のような分類をイメージしながら、何をすればより良い結果が生まれるのかをしっかりと考える必要があります。

デジタイゼーション入力方法のデジタル化アナログで処理してきたものをデータ化するなどし、場所や時間に制限されないようにすること
デジタライゼーション内部処理のデジタル化データベースの拡充による業務の均質化や、RPAを用いた業務の自動化による業務の属人化回避
デジタル・トランスフォーメーション出力結果も含めたデジタルによる変革上記二つのデジタル化の結果として、出力結果に新たな付加価値が生まれること

DXと称して、本当に求めていることはデジタライゼーションだったという話は、よく聞く話です。その点を見極めてツールの導入などを検討していかないと、結局はお金と時間の無駄になってしまったりするので、注意が必要です。

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