生豆を洗う
必要な作業ではない
コーヒーの生豆は、基本的に清潔な状態で販売されています。
したがって、「洗う」といっても、清潔にするための「洗浄」」を目的として行うことは基本的にありません。
生豆については、洗った方がいいという意見と、洗わない方がいいという意見がありますが、このように「洗浄」の必要はないということを踏まえて、今回は、付加価値的に実施するかどうかという話にフォーカスを当てます。
洗い方について
上記の通り、生豆は清潔ですし、焙煎の過程で高温にするので、洗浄の必要はありません。
一方で、生豆を洗うことで、次のような効果が得られることが考えられます。
- 洗う過程で表面のシルバースキンがはがれ、チャフが飛び散りにくくなる
- 生豆が水を含むことで、最初に熱を入れたときに均一に熱が入り、焙煎がしやすくなる
- 水に溶けだす余分な成分が出て、味がクリアになる
以上のような効果を考えると、比較的長い時間水につけておき、且つ表面を削るようにして水を含んだシルバースキンをはがすようにする、という二つのポイントを抑えた洗い方をする必要があります。
なので、生豆を洗う際は、蓋つきの容器に生豆と水を入れて、2分程度清潔な水につけて水分を含ませた後、しっかりと振って表面をこすり合わせるという方法をとるのが良いと考えられます。
最初はこのように浮いていた生豆も、水につけてしばらく置いてしっかり振ると、沈むようになるとともに、水が黄色く濁ります。
これを何度か繰り返すと、水の中にシルバースキンが浮き、明らかにチャフが飛び散りにくくなっていることが分かります。
メリットとデメリット
メリット①:選別がしやすい
実際にこのようにして豆を洗ったメリットの一つ目が、選別のしやすさです。
シルバースキンがはがれることで、明らかな欠けや変形を見つけやすくなり、ピッキングがしやすいというのが一つ目のメリットです。
メリット②:チャフが飛び散りにくい
また、実際に焙煎をしたところ、それなりにチャフは出るものの、飛び散るほどでることはなくなりました。
焙煎時のストレスを軽減するという意味では、非常に効果が高いです。
ちなみに、生豆によっては、販売時に表面のシルバースキンを削っているものがあるので、そういった豆に関しては、洗浄しなくても同じようにチャフが飛び散りにくくなります。
メリット③:香りがよくなった(気がする)
水分を含んで一気に高温になるからなのか、余分な成分が抜けたからなのか、コーヒーを淹れたときの香りがよくなった気がしました。
この辺りは好みの問題なので、実際にやってみながら色々と試してみるといいと思います!
デメリット:苦味が強くなった
一方で、デメリットですが、目立ったものはなかったように思います。
一点、雑味が減り、味がクリアになることで、苦味が強いパンチのある味になったように思います。
この辺りも好みの問題ですが、苦味が強いコーヒーがお好きな方は逆にしっかりと洗った方がいいのかもしれません。
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