【簿記1級合格への道】教科書の選び方

簿記試験
  • 簿記1級試験を受けるために、良い教科書を選ぶ選び方についてまとめています
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良い教科書の定義とは

良い試験勉強のためには、良い教科書選びが必須です。

簿記1級合格のためのテキストは、TACや大原など、資格取得のための通信教育を手掛ける会社から、多数出版されています。

細かな比較などはほかのブログなどでも様々なされていますが、この記事では、そもそも「良い教科書」とはどういうものか、という定義から考えていきます。

定義などない、が答え

ただ、結論から言ってしまうと、良い教科書の定義というものは、残念ながらありません。

というのも、教科書によって、その目的としているところが異なり、その目的と読者の目的が一致していなければ、一般に良いとされている教科書も、結局はあまり価値のないものになってしまうからです。

やや極端なことを言えば、簿記1級を目指しているのに、一般に良書とされている、例えば桜井久勝先生の『財務会計講義』などを読んでも、はっきり言ってかなり情報過多です。合格のための知識は付くかもしれませんが、かなり遠回りになってしまいます。
逆に、絶対的に「良い教科書」と言えるものはないかもしれませんが、目的に適合している教科書は、相対的に「良い教科書」と言えます

目的の一致が何よりも大事

聞けば当たり前みたいな話ですが、良い教科書=目的に合致した教科書です。

ただ、ここで大事なのは、例えば簿記1級合格が目的だとしても、

  • 半分ヤマ勘で問題をあてに行って、ギリギリで合格すること」が目的なのか、
  • 簿記の本質をきちんと理解して、次のステップや仕事に役立てるために合格すること」が目的なのか、

で大きく異なります。
僕の場合、簿記1級合格の目的は、次のステップアップだったり、自分の資産形成のためになるような知識を身に着けることだったりします。

そうすると、ヤマ勘であてに行くような教科書で勉強するのではなく、簿記の本質を理解することができる教科書で勉強した方がよいということになります。
ある程度応用的な問題が出たとしても、その場で自分で考えて正解を導くための基礎力が身につくような教科書でなければ、僕にとっての「良い教科書」にはなりません。

このように、資格試験一つとっても、どのような合格を目指すか、その先に何を見出すのか、ということによって、良い教科書の定義は変わってきます

  • 良い教科書とは、読み手の目的に適合した教科書
  • 目的の適合がなければ、たとえ良書と呼ばれている本でも良い教科書たりえない

簿記1級合格に向けての教科書の条件は?

簿記というものの意味から考える

以上を踏まえたときの結論は、良い教科書=簿記の本質を教えてくれる教科書=実社会での例が豊富な教科書です。

僕の場合、「簿記の本質」を理解することができる教科書が良いということになりますが、前回、日本商工会議所の簿記の定義から、簿記の勉強をしていくうえで躓いた場合には、実社会での取引を知るところに立ち返れば良いということを書きました。

簿記は技能である以上、世の中の取引をうまく表すために人が作った技術です。実社会の取引の特徴を理解すれば、簿記の理解にもつながるはず、ということです。

簿記は、企業規模の大小や業種、業態を問わずに、日々の経営活動を記録・計算・整理して、経営成績と財政状態を明らかにする技能です。

https://www.kentei.ne.jp/bookkeeping/about

また、簿記は企業活動を会計という観点から分析するための手法なわけですから、どういった観点でなぜそのような分析がなされいてるのかということに関する記述がある方が良いということになります。

僕が簿記1級を勉強するうえでの「良い教科書」の二つの条件

以上をまとめると、僕が簿記1級合格に向けて勉強をするうえで必要な条件は次の2点に集約できます。

  1. 実社会での一つ一つの取引に対する解説が十分に記載されていること
  2. 簿記の仕分けにおける、「なぜ」が書かれており、丸暗記を促すようなものにはなっていないこと

そのうえで、それなりに安くて、且つ電車の中で勉強することもあるので、1冊ずつがコンパクトになっているようになっていれば、かなり良さそうです。

結局どれにしたのか?

僕は結局、以上のような考えから、TAC出版の『みんなが欲しかった!簿記の教科書』シリーズにすることにしました。

特殊な取引などを中心に、取引の特徴を図解しており、当事者が多数になるものについては、各当事者の目線での仕訳なども記載されており、全体の把握をしやすい工夫がなされています。
また、その取引によってどんな収益を各当事者が期待しているかについても記載されており、「なぜ」に対する答えがしっかりと書かれています。

加えて、商業簿記・会計学と工業簿記・原価計算で、それぞれ3冊に分かれており、1冊1冊が比較的コンパクトになっています。
1冊1,760円なので、6冊で1万円ちょっとというのも、程よい価格かと思います。

というわけで、この教科書をしっかり読み込んで、勉強を進めていきましょう!

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