【めざせExcelマスターへの道】見やすい罫線を引くときのポイント

Excel

こんにちは。ヒトツメです。
以前、以下の記事で、集計表を作るときの見やすい罫線の作り方について解説をしました。
しかしながら、これは格子状の罫線を入れるときのキレイな罫線の引き方についてでした。このような技術的な工夫でも、十分伝えたいことは伝わるとは思いますが、デザインという観点では、少し劣ってしまいます。
そこで今日は、デザイン的にも優れている、より良い・見やすい罫線の引き方について考えていきたいと思います。

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そもそも罫線を入れる必要がない場合

具体的に罫線を引くときのデザイン的な工夫について考える前に、そもそも罫線を入れる必要がない場合があるということについて説明していきたいと思います。
ずばりそれは、ピボットテーブルなどで処理をする前のデータについてです。
取引先ごとの売上データもそうですし、試算表を作る前の経理データもそうですが、1行1データで構成されたデータベースについては、そもそもそれを見ることを目的としていないので、罫線を引く必要はありません。

このようなデータは、そこからピボットテーブルや関数を組んだ集計テーブルなどで処理することを目的としているため、「見やすさ」については追及する必要はありません。
罫線を引いてしまうことで、少しでもデータが重くなってしまうことは避けるべきです。

ちなみに、このような場合の、データ自体の在り方については、次の記事で解説をしています。ここでは、人間からの見やすさではなく、機械からの可読性を重視すべきです。

縦罫線を消すことと同じ階層の色分け

では、どのようなデータについて、人間としての見やすさを追求するべきかというと、このようなデータから集計して作る、ピボットテーブルや集計テーブルです。
こういったデータは、人間である上司や株主に対して報告することを目的としており、人間が見ることが前提となっているので、テーブルの見やすさを追求するべきです。
といっても、この時気を付けるべきポイントは、たった二つです。

縦罫線を消す

一つ目は、縦罫線を消すことです。
下の図は、縦罫線を引いた場合と引いていない場合を比較したものです。全体的に行の幅を広くとり、タイトル部分を中央ぞろえにする、といった形で、ある程度見やすくはしていますが、下の方がすっきりしたイメージになります。

縦罫線が入ることで、横に目を動かしたときに分断されるイメージが生まれてしまい、月ごとの比較が心理的に難しくなることを回避することが出来ます。

同じ階層の色分け

もう一つは、同じ階層を同じ色にするというものです。
下の図は、売上と売上原価を同じ色にし、売上総利益の色も変えています。

これで、売上総利益が、売上から売上原価を引いたものであることも表現できます。
カラー印刷ができない資料などの場合は、太字にする、イタリックにするなどすることでも、類似の効果を得ることが出来ます。

このルールが適切でない場合

たったこれだけの工夫て、Excelの表は劇的に見やすくなります。すっくりした印象を与えることで、可読性が上がり、説得力も上がります。
ただ、このようなルールが適切ではないケースがあるので、注意が必要です。

ずばり、このようなルールが適切ではないのは、表に文章を入れ込むようなケースです。
例えばパワーポイントの資料の中で、施策比較を行う場合です。

上はサンプルとして作ったものですが、このように表の中に文章が入っていたり、記号を使って比較をしようとする場合、縦罫線が入っていないと、分かりにくくなってしまいます。また、縞模様になるように作っていますが、別に価格と持続性が同じ階層だから同じ色になっているわけではありません。

  • 数字を用いた集計表などを作る場合は、次のルールを守る
    • できるだけ縦罫線は消して横罫線だけにする
    • 同じ階層は同じ色にする・同じ字の太さにする
  • 文字を用いた比較表などを作る場合は、上記ルールに縛られずに作る

一方で、類似の考え方は応用ができます。例えば、同じ「〇」は同じ色にするなど、やはり、同じ系統のものは同じ色にするなどし、一見して何を言いたいか明確にわかるようにする工夫をするべきです。

さいごに

Excelに限らず、適切に罫線を引き、見やすい表を作ることは重要です。ただ、重要なのは、機能性とデザイン性、どちらを優先するべきかといわれれば、必ず機能性を優先するべきです。
単にデザイン性が高いだけの資料は、結局自己満足で終わってしまうことが多く、時間ばかりかかってしまうだけです。何を伝えるべきなのかをしっかりと考え、それに合わせた対応を意識して使い分けてほしいと思います。

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