知識が足りないと感じている人が陥っている罠
勉強時間は6分!?
ビジネスに、一定の知識は欠くことができません。
例えば、世の中のニーズに対して商品を売り、利益を上げる企業にとって、世の中のニーズを形作るものについての知識は不可欠です。
一方で、多くのビジネスマンにおいて、知識をつける時間は、圧倒的に足りていません。
少々古いですが、平成28年社会生活基本調査によると、社会人の勉強時間の平均は6分と言われています。
もちろん、平均値なので、本当に6分しか勉強しないかというと、そういうわけではありません。
大半の人が0分なので、勉強している人の平均で行くと150分から160分といわれています。とはいえ、世の中の情報量を考えると、この勉強時間で必要な知識をすべてつけるのはかなり難しいです。
勉強して学ぶものとは?
もっとも、勉強している人がどんな勉強に時間を費やしているかというと、IT関連の技術習得に関するもの、簿記などの商業実務にかかわるもの、英語関連という三つが大半を占めており、ビジネスに本当に必要な知識を勉強している人は数少ないです。
以上をまとめると、仕事をしていくうえで知識が足りないと感じて勉強するとしても、毎日本当に仕事で使うかどうかわからない、IT・お金・英語の勉強をしているというのが実態です。
実際、ITエンジニアや経理業務従事者の全人口に占める割合や、ビジネスにおいて英語が要求される人たちの割合を考えると、これらが上位に来るというのは少し不思議に感じます。
何を学ぶべきなのか?
ビジネスにおいて、本当に学ぶべきことは、仕事でかかわる業界の動向・今の世界の潮流・新技術に関する知識といったもののはずです。
これらが分かってこそ、今いる会社の業界での立ち位置や世間での立ち位置が分かり、これから向かうべき方向やそれを手助けするための方法論が見えてくるはずです。
どうやって身に着けるべきか?
論文を読む!
では、これらの知識、どのようにすれば身につくかというと、一番手っ取り早いのは、論文を読むことです。
特に新技術に関しては、世界中で日夜新しい論文が出ます。
被引用数が多い論文、つまり引用される数が多い論文をたくさん読めば、世界の最先端を行く人たちがどのような知識を前提にしているかということが理解できます。
ただ、これは非常に難易度が高く、時間も限られているビジネスマンにおいては、難しいと思います。
つなげて考える
そこでお勧めしたいのが、「つなげて考える」ということです。
例えば、「BCGが読む経営の論点」ですが、毎年買って気になるところを読んでいる人も多いと思います。
この時、一つ一つの項目を独立して考えるのではなく、項目ごとに共通している部分をあぶりだしてつなげて考えるようにします。
分野は違えど、いまは学際的な考え方が普及している影響で、どのビジネスでも基本的な考え方や流れはかなり類似しています。
この部分をつかみ取るようにすることで、日々入ってくる情報についても関連付けて考えられるようになります。
そうすると、あえて勉強時間を取らなくても、新聞を読んだり、ネットニュースを見たりしていれば自然と必要な知識はついてきます。
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